着物の基礎知識

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着物で参加したい! 日本の伝統行事や季節のイベント【春夏編】

着物の基礎知識

四季折々の情景を楽しむことができる、日本。季節ならではの伝統行事やイベントも数多く存在しています。なかには、着物を着て参加するのにピッタリな伝統行事やイベントも。毎年楽しみにしている、という人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、改めて日本の伝統行事や季節のイベントを季節ごとにご紹介! 第一弾となる今回は、「春」と「夏」の伝統行事&イベントについて見ていきましょう。着物でお出かけする際の参考にしてくださいね。

着物で参加! 春の伝統行事&イベント

まずは、生命の息吹を感じる春(3月~5月)の伝統行事&イベントからご紹介していきます。春は「ひな祭り(桃の節句)」や「端午の節句」といった、子供の成長を願う伝統行事があるのが特徴です。

また、暖かな日差しの下、さまざまな生物が活動を開始する時期でもあります。「お花見」など、自然を感じるイベントにお出かけするのもおすすめです。

3月3日:ひな祭り(桃の節句)

毎年、3月3日に行われている日本の伝統行事「ひな祭り」。女の子の成長を願い、ひな人形や菱餅、ひなあられなどを飾る行事です。「桃の節句」としても知られています。

「ひな祭り」が現在のような形に定着したのは、実は江戸時代ごろ。自分の穢れを移した人形を海や川へ流していた穢れを祓う行事と、平安時代におこなわれていたひな遊び(人形遊び)が発展し、現在の形になったと言われています。

「ひな祭り」の時期は、神社仏閣で行事が開催されていることもあります。子供と一緒に着物姿でお出かけしてみてはいかがでしょうか。

3月&4月:入学式、卒業式

春は、出会いと別れの季節。子供がいる家庭であれば、「入学式」や「卒業式」に参加することもあるでしょう。最近は、スーツ姿で入学式や卒業式に参加するお母さんも多いですが、もちろん着物姿での参加もおすすめです。

卒業式は袴姿で参加する子供も多いですから、親子で着物が着られる絶好の機会になりますよ。着物で参加する場合は、以下の2点が着物選びのポイントです。子供のハレの日に相応しい着物を選びたいですね。

・訪問着・付け下げ・色無地の着物を選ぶ(デザインによっては小紋もOK)
・悪目立ちすることのないように、落ち着いたデザインの着物を選ぶ

3月&4月:お花見

日本の春の風物詩といえば「お花見」ですよね。着楽楽Kimono教室のある大阪でも、例年3月下旬~4月中旬にかけてさまざまな場所で桜が見ごろを迎えます。この時期だけの情景を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。

お花見に着物で参加するときは、桜がデザインされたものを着て行くと風情が合っていいですね。桜がデザインされた着物を持っていない場合は、小物で桜を取り入れたり、ピンク系の着物を着るというのもおすすめです。

また、着物は季節の先取りをするのが粋。「満開になる前に、満開の桜がデザインされた着物を選ぶ」「満開の時期に、桜が散っているデザインの着物を選ぶ」など、季節の先取りを楽しんではいかがでしょうか。

5月5日:端午の節句

3月3日の「ひな祭り」が女の子の成長を祝うのに対し、5月5日の「端午の節句」は、男の子の成長を祝う日。家に鎧兜や、鯉のぼりを飾ってお祝いをします。ちまきや柏餅を食べるのも「端午の節句」の定番ですね。

そもそも「端午の節句」は、中国の風習が日本に伝来し、変化を遂げていくなかで現在の形になったと言われています。「端午の節句」の飾りとして知られる鎧兜や鯉のぼりにもきちんとした意味があるので、調べてみると面白いでしょう。

1年に1度のイベントですから、ぜひ着物を着てお祝いをしてみてくださいね。

着物で参加! 夏の伝統行事&イベント

続いては、夏(6月~8月)の伝統行事&イベントをご紹介していきます。夏は、着物はもちろん、浴衣を着るのにもピッタリな時期です。「夏祭り」や「花火大会」といった浴衣姿の人が多いイベントもたくさん。普段、着物や浴衣を着慣れていない人でも気兼ねなく和装でお出かけが楽しめますよ。

夏に着物を着る場合、意識したいのが「着物の種類」。春は「袷(あわせ)」の着物を着ていましたが、夏の着物ではありません。6月は「単衣(たんい」)、7月と8月は「夏物 or 薄物」を着るのが基本です。本格的に夏が来る前に衣替えを済ませておきたいですね。

6月:梅雨

伝統行事やイベントとは少し異なりますが、6月といえば「梅雨」をイメージする人もいるのではないでしょうか。着物が濡れてしまう心配がある「梅雨」の時期は、着物でのお出かけを控えがちに……。

とはいえ、最近は雨の日でも快適に過ごせるさまざまなグッズが登場しています。それらを活用して、着物でのお出かけを楽しむのもおすすめです。

例えば、自宅で洗える着物や草履カバーなどはその代表例でしょう。とくに自宅で洗える着物は万が一、雨で濡れてしまっても安心。自宅で簡単に選択できるので、雨の日でも気軽に着物姿が楽しめます。

7月7日:七夕

「七夕」は、5月5日の「端午の節句」と同じく、五節句(※)のひとつに数えられている行事です。願いを書いた短冊を、笹に括り付けた経験がある方も多いのではないでしょうか。

そんな「七夕」ですが、その由来には諸説あるとされています。一説によると、「棚機(たなばた)」という神事、「織姫&彦星」の伝説、「乞巧奠(きこうでん)」という中国の行事、この3つの事柄が組み合わさったことにより、現在の形になったと言われています。

また、「七夕」の時期は、大阪府内で七夕に関するイベントや行事が多く開催されています。幻想的なものも多いので、この時期にお出かけする際はぜひチェックしてみてくださいね。

※1月7日:人日(じんじつ)、3月3日:上巳(じょうし)、5月5日:端午(たんご)、7月7日:七夕(しちせき)、9月9日:重陽(ちょうよう)

7月~8月:夏祭り

夏のイベントといえば、「夏祭り」は外せませんよね。出店で食べ比べを楽しんだり、盆踊りに参加したりとさまざまな体験ができます。浴衣で参加している人も多いので、和装デビューにもってこいのイベントと言えるでしょう。

また、着楽楽Kimono教室のある大阪は、日本三大祭りの一つである「天神祭」が開催される場所としても知られています。その他にも大阪府内の各地で「夏祭り」を開催しているので、お出かけの際はチェックしてみてください。

7月~8月:花火大会

「夏祭り」と合わせて開催されることも多い、「花火大会」。夜空にたくさんの花火が打ち上げられる様子は、夏の到来を感じさせてくれますね。「夏祭り」と同じく、浴衣で参加している人が多いイベントです。夏の風物詩でもある浴衣で参加すれば、夏気分を盛り上げてくれますよ。

浴衣で参加するときは、基本的な浴衣の着付けをしていくのはもちろん、浴衣を着物風に着付けるのもおすすめです。普通に浴衣を着るより少し手間がかかりますが、上品な印象に着こなすことができますよ。

春から夏にかけて、着物を楽しもう!

毎月のようにさまざまな伝統行事やイベントが開催されている、日本。着物を自分で着付けられるようになったあかつきには、ぜひこれらの伝統行事やイベントに着物でお出かけをしてみてください。

その際は、季節感のあるデザインを着るのもポイント! 季節の先取りをする、という粋な着こなしができるのも、四季がある日本ならではの着物の楽しみ方です。

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