着物がタンスに眠っている? 処分・活用方法アレコレ
母や祖母から譲り受けた着物や若い頃によく着ていた着物など、着る機会に恵まれない着物がタンスに眠っていませんか?スパッと処分できる人もいるかもしれませんが、思い入れの強い着物は、簡単には手放しにくいものです。
しかし、着物で収納スペースが圧迫されているような状態であれば、思い切って処分をしたり、別のものへとリメイクすることも考えはじめた方がいいかもしれませんね。そこで今回は、活用機会に恵まれない着物の処分・活用方法について考えていきます。
ここでは、5つの方法をご紹介していくので、自分に合った処分・活用方法を取り入れてくださいね。
ちょっと待って!処分せずに手元に置いておくということも
「子どもが生まれる予定」「娘がいる」女性なら、すぐに着物を手放してしまうのは少し待ってみませんか?とくに手放すのが「振袖」であれば、今一度検討する価値があります。
というのも近年、成人式の振袖の着こなし方のひとつとして、母親の振袖をリメイクして着ることが定着化しつつあります。本きもの松葉でも年間300組の女性がママ振袖を着ていますから、成人する娘から「ママの振袖を着たい!」と言われることもあるかもしれません。
今回ご紹介したのは成人式での振袖活用術ですが、このほかにも結婚式で花嫁が母親の振袖を着るということもあります。
娘がまだ若い、という人はイメージしづらいかもしれませんが、振袖をはじめとする着物は、代々受け継ぐことのできる日本の伝統衣装です。帯や小物で今風にアレンジすることもできるので、すぐに処分しなければいけない理由がなければ、娘の意見を聞いてからでも遅くはありませんよ。
着物を手放したい人は要チェック!処分・活用方法とは?
着物の処分をするとなったときに、まず「ゴミとして捨てる」ということを思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし、自分や家族の思いが詰まったものを簡単に捨てるのは難しいものです。
着物のなかには一着、数十万、数百万で買ったものもあるため、ゴミとして扱うのに罪悪感が残ったり、戸惑われる方も多いでしょう。今回ご紹介する方法はどれも誰かに活用しもらう、着物を別のものに変える、など有効的に活用してもらうものばかりです。どんな方法があるのか、早速チェックしていきましょう。
【着物の処分活用方法その1】親戚や友達に譲る
周りに普段から着物を着る親戚や友達がいるのであれば、連絡を取ってみて「処分したい着物があるから、よければ貰って欲しい」ということを伝えてみましょう。
背格好がある程度同じで着物の趣味が似ている人であれば、お直しをしなくても着られるため喜ばれることも多いはず。とくに着物を着る人であれば、帯や小物なども一緒に譲ると喜ばれるかもしれませんね。
また当たり前ですが、着物を譲るときは、無理矢理ではなくあくまでも必要があればというスタンスも忘れずに。着物は収納するのにある程度のスペースが必要なので、普段着物を着ない人に押し付けるようにすると、相手も困ってしまいます。
【着物の処分活用方法その2】リメイクする
「着物をリメイク! 着ていない着物を甦らせよう」でもお伝えしたとおり、着物のリメイクは、タンスで眠っている着物を活用するのに有効的な方法のひとつです。とくに、思い入れの強い着物を処分したい、と考えている人におすすめの方法と言えるでしょう。
愛着はあるが着る機会が少ない着物をバッグや傘など日常使いするものにリメイクすれば、甦らせることにも繋がりますね。
裁縫が得意な人であれば自分でリメイクしても良いですし、苦手な人ならば着物のリメイクをしてくれる業者に依頼するという方法もあります。さまざまリメイク業者がいるので、気になる専門業者をチェックしてみてはいかがでしょう?
【着物の処分活用方法その3】オークションやフリマアプリで販売する
近年着物に限らず、衣類の処分方法として定着しつつあるのが、ネットオークションやフリマアプリを使った販売です。スマホさえあれば出品・取引ができるため、若い世代を中心に注目されています。
ものによっては高値で取引されることもあるので、自分が処分したいと思っている着物の相場がどれくらいなのか一度チェックしてみると良いですよ。
ただし、オークションやフリマアプリを使った売買は、基本的に自分一人で出品などの取引を行います。商品写真の撮影や説明書きをするのはもちろん、梱包なども自分でしなければいけません。
時間や場所を問わず欲しい人に着物を売れるというメリットは大きいですが、忙しい人やすぐに処分したい人には不向きの方法とも言えるので、自分の状況と照らし合わせつつ考えましょう。
ここからは、そんなオークションやフリマアプリを代表する2サイトをご紹介します。それぞれ、規約や必要な料金、ルールなどが異なるので詳細をよく読んでから利用するようにしましょう。
ヤフオク!
「ヤフオク!」は、フリマ・オークションサイトとして日本最大級の規模を誇るサイトです。「フリマ」と「オークション」どちらにも対応しているサイトなので、自分に合った形式を選んで出品しましょう。
メルカリ
フリマアプリとして話題の「メルカリ」も着物の売買ができます。女性の利用者が多いとされているアプリなので、女性用の着物を売るにはピッタリの場所と言えるでしょう。
これら2つのサイトやアプリは、中古の着物買うときにも使えるので、着物の販売に関わらず一度チェックしてみると良いでしょう。
【着物の処分活用方法その4】リサイクルショップや買取業者に売る
一度にたくさんの着物を処分しよう、と考えているならリサイクルショップや着物買取業者に買い取ってもらうのはどうでしょう?最近では、着物を専門に取り扱う買取業者もあり、気軽に着物の買取を依頼することができます。
買取方法としては、持込み買取、宅配買取、出張買取などがあります。たくさんの着物を売りたいと考えているなら、出張買取をしてくれるところが手間も少なくおすすめです。
なお、着物専門の買取業者といってもさまざまな種類があるので、口コミやサイトをよく確認してから信頼のおけるところに買い取ってもらうようにしましょう。
【着物の処分活用方法その5】寄付をする
まだまだ着られる着物がたくさんあるならば、寄付するという手もあります。自分が着ることがなくなった着物が寄付によって活躍すると考えると、嬉しいものですね。
たとえば、大阪からは距離がありますが、福岡県の「原鶴温泉」も着物の寄付を募っているスポットのひとつ。2018年5月20日から始まった、着物のレンタル事業に使うための着物を募っているとのこと。
このように、着物の寄付を募っている場所を探して、寄付をするのも活用術としておすすめですよ。
自分に合った処分・活用方法を見極めよう
自分の手元にある着物を処分するというのは、思い入れが強いものほど心苦しいもの。しかし、せっかくの素敵な着物をタンスのなかに眠らせておくよりは、他の人に活用してもらった方が良いでしょう。
今回は、5つの処分・活用方法についてご紹介しましたが、それぞれにメリット・デメリットがあります。一度手放してしまうと、手元に戻すことができないので、どれが一番自分に合った処分・活用方法なのかをよく考えてから実行に移すようにしましょう。