日本の伝統的な装いである着物を身に纏ったとき、その美しさを引き立てるためには、メイクにもひと工夫が必要です。現代のメイクスタイルに着物を合わせようとすると、時にバランスが難しく感じられることもあるでしょう。

そこで今回は、着物に似合うメイクテクニックを特集し、着物を着る際にぜひ取り入れていただきたいポイントを詳しくご紹介します。

着物に合わせて、ベースメイクで作る滑らかで透明感のある肌

着物を着るときのベースメイクは、ナチュラルでありながらも透明感あふれる肌を意識することが重要です。

自然なツヤとマットのバランス

着物に似合う肌は、しっとりとしたツヤと適度なマット感が調和したものです。一方的にマットにするのではなく、ハイライトを上手に活用して程よいツヤをプラスしましょう。

頬骨や鼻筋、顎先に少量のハイライトをのせて、自然な立体感を出します。また、テカリを防ぐために、Tゾーンには軽くフェイスパウダーをのせると良いでしょう。

カバー力と透明感の両立

肌トラブルをカバーしつつも透明感を失いたくない方には、薄づきのリキッドファンデーションやBBクリームがおすすめです。指やスポンジで均一に伸ばし、気になる部分にはコンシーラーを併せて使うことで、ナチュラルな仕上がりを実現できます。仕上げに、フェイスパウダーで軽く抑えることで化粧持ちもアップします。

アイメイクで着物の優雅な印象を演出

アイメイクは顔の印象を決定づける大事な要素。着物に合わせて、優雅な印象を醸し出すアイメイクのテクニックを取り入れましょう。

カラー選びで柔らかな目元を

着物の柄や色に調和するアイシャドウを選ぶと、全体の統一感が生まれます。例えば、ピンクやゴールド、ベージュなどのあたたかみのある色味は、どのような着物にも合わせやすく、目元を優しく柔らかに演出してくれます。まぶた全体にベースカラーをのせたら、目の際に薄く締め色を入れて、自然なグラデーションを作りましょう。

つぶらな瞳を引き立てるアイライン

過度に太い線よりも、細く繊細なラインで目元を引き締めると、着物に合った落ち着いた印象を演出できます。リキッドライナーやジェルライナーを使って、まつ毛のすき間を埋めるように丁寧に描き、目頭から目尻までやや延長して自然に流れる曲線を意識すると、目を大きく見せる効果も期待できます。

リップとチークで血色感を加える

着物に映えるメイクには、柔らかく控えめでありながら、顔に生気を与えるリップとチークの色選びも重要です。

ナチュラルで品のあるリップカラー

着物に馴染むリップカラーを選ぶなら、やや落ち着いたトーンのローズやコーラル系が理想的です。華やかなシーンでは濃い目の色も映えますが、普段使いなら軽く色づける程度で大人っぽく品のある仕上がりになります。潤い感をキープするために、リップクリームやグロスを重ねても効果的です。

自然な血色感を与えるチーク使い

チークは健康的で優しい印象を作り出す助けになります。頬の高い位置を中心に、ふんわりと丸みを帯びた形で入れると、柔らかい雰囲気が漂います。肌なじみの良いピーチやローズ系のカラーを薄く重ね、自然な血色感を演出するのがポイントです。

着物に似合う！自分らしさを引き出すメイク

着物に似合うメイクは、その人の持つ自然な美しさを引き立てるものです。ベースメイクで作る透明感のある肌、優雅な印象を与えるアイメイク、そして血色感をプラスするリップとチーク、それぞれが調和することで、着物姿をより一層引き立てます。

日本の伝統に敬意を払いながら、自分らしさを大切にしたメイクで素敵な一日を過ごしてくださいね。