着物の基礎知識

初心者の方でも着物に親しんでいただけるよう、着物やゆかたの着付け基礎知識や、
着物の扱いに関してのふとした疑問にお答えいたします。
着物を着るのがより楽しくなるような、役立つ情報をご紹介いたします。

暑い夏を乗り越える! 着物を着ているときの紫外線&汗対策

着物の基礎知識

7月に入り、夏も本番。夏はお祭りや花火大会など楽しいイベントが盛りだくさんな反面、着物を着る人にとっては悩ましい季節でもありますよね。とくに、ジリジリと照りつける太陽による着物の汗ジミは、着物を着ている人であれば誰もが一度は悩んだことがある問題でしょう。

また、着物を着ているときに限った話ではありませんが、シミやシワの原因になる「紫外線」も夏場は気になりますよね。そこで今回は、暑い夏でも快適に着物でお出かけを楽しめるよう「紫外線対策」と「汗対策」についてのお話をしていきます。

しっかりと紫外線&汗対策をして、暑い夏を乗り越えてくださいね。

紫外線対策

日本では、7~8月が最も紫外線が多くなる時期です。日焼けは美肌の敵。着物でお出かけして帰ってきたら、肌が真っ赤に焼けてしまった!ということにならないためにも紫外線対策は万全にしておきたいですね。

ここからは、着物を着ているときに日焼けしやすい部分をご紹介するとともに、着物を着ているときのおすすめ紫外線対策を見ていきます。暑い夏を快適に乗り越えるためにも、しっかりと準備をしましょう。

日焼けしやすい部分は?

着物は全身を覆うようにして着るため、日焼け対策をほとんどしていないという人もいるかもしれませんが、油断は大敵です。「顔」「うなじ」「手」の3カ所は着物を着ているときでも露出をしている部分。忘れずにしっかりと紫外線対策をしましょう。

とくに気を付けたいのがうなじ。長時間外に着物姿でいると、気づかないうちに日焼けをしている場合もあります。着物を脱いだときにくっきり日焼け跡が残ってしまうこともあるので注意しましょう。

日焼け止めクリーム/スプレー

紫外線対策といえばまず思いつくのが「日焼け止めクリーム」や「日焼け止めスプレー」ではないでしょうか。塗り残しがないように気を付けるのも大切ですが、着物を着るときは、塗るタイミングも大切です。

着物を着てから日焼け止めを塗ると、クリームやスプレーがかかり着物を汚してしまう場合があるので、着物を着付ける前に塗っておくと安心です。着物を汚すのが心配で日焼けクリームやスプレーを塗りたくない人は、後述する日傘やアームカバーでも紫外線対策ができるので、チェックしてください。

日傘

着物を着ているときの紫外線対策として定番なのが「日傘」。サンサンと降り注ぐ紫外線をブロックしてくれます。日傘は、晴れの日限定のものよりも、雨の日も使える晴れ雨兼用のものがおすすめ。夏場は、突然雨が降ることもあるのでバッグに忍ばせておくと安心ですね。

バッグに収まるコンパクトなサイズのものであれば、持ち運びにも便利です。最近はオシャレなデザインのものも豊富にあり、レースや花柄など、上品なものをチョイスすれば着物姿を損なわずに紫外線対策ができます。

アームカバー

手の紫外線対策としておすすめなのが「アームカバー」。手の甲から腕まですっぽりと覆ってくれるので、腕周りの紫外線対策がバッチリできます。着脱が簡単にできるため、外ではアームカバーを付け、室内に入るときは外す、といった使い方がいいですね。

また、冷房対策として活用している人もいるので、ひとつバッグに忍ばせておくと重宝するでしょう。付け心地やUVカット率はもちろん、デザインにも注目したいところ。着物に合わせて異なるデザインのものを用意しておくのもいいですね。

帽子やサングラスも!

洋服を着るときの紫外線対策として帽子やサングラスを付ける人も多いですが、実は着物の紫外線対策としてもおすすめ。「着物には合わない!」と思う方もいるかもしれませんが、モダンなデザインの着物との相性が良く、コーディネートのポイントになってくれます。

帽子やサングラスを使ったオシャレなコーディネートをネットにアップしている人も多いので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

汗対策

夏に着物を着るときに、紫外線対策以上に気を付けたいのが汗対策です。着物についた汗を放置しておくと、時間がたってから変色し、シミとして残ってしまいます。最悪の場合落ちなくなってしまうこともあるので着物を着るときはとくに気を付けたいシミといえるでしょう。

久々にお気に入りの着物を着ようと思ったら、大きな汗ジミができていたということもありえるのです。

着物の汗ジミは着物を着ているときに汗をかきやすいポイントを知り、先手を打つことで軽減することができます。さっそく、どんな対策方法があるのか見ていきましょう。

汗をかきやすいポイントは?

着物を着ているときに汗をかきやすいポイントと言われているのが、「衿」「脇」「背中」の3カ所。衿は、汗だけでなくファンデーションが付きやすい部分でもあります。

また、映画や歌舞伎などのお出かけで、長時間着物姿で座っているときは、「膝裏」も汗をかきやすいので注意しましょう。これらは、着物を着たあとのお手入れでとくに入念にチェックしたい部分です。

夏用の着物や下着を身に着ける

暑い夏の時期は、夏用の着物に衣替え。夏着物は、見た目も涼し気なものが多いので、夏の装いにピッタリですね。

また、着物だけでなく下着を夏用のものに変えるのも忘れないようにしましょう。夏用の下着を選ぶときは、風通しの良いことも大切ですが、汗をしっかりと吸い取ってくれる吸水性の高さもポイントです。

脇汗が気になる人は、脇汗パッドがついている下着を選ぶのも良いでしょう。「涼しさ」と「吸水性」を両立した下着を選んで夏の着物を快適に着こなしましょう。

洗える夏着物を着る

いくら対策をしていても、夏の暑い時期にはどうしても汗をかいてしまいますよね。そんなときは「洗える着物」を着て、お出かけをしてみてはいかがでしょうか?洗える着物であれば汗をかいても自宅ですぐに洗濯できるので、汗ジミを心配する必要がありません。

最近は、洗える夏着物の種類も豊富。一度手に取ってみてはいかがでしょうか。いくつか用意しておけば「汗をたくさんかくかもしれない」お出かけのときに重宝します。

着物を着たあとは、お手入れをしっかり!

どんな着物を着るときもお手入れを忘れずにすることが大切です。とくに夏場は汗を大量にかいてしまいます。汗は時間がたつと頑固な汗ジミとなって残ってしまうので、早目の対策が肝心です。

自宅でできる汗対策として、霧吹きで水を含ませる方法もありますが、生地が縮んでしまうこともあるので、注意が必要。やる場合は、身長におこなりましょう。正絹の着物で汗をかいてしまったら、できるだけ早いうちに着物専門のクリーニング店で汗抜きをしてもらいたいですね。

着物は非常に繊細なので、素人判断でしみ抜きをすると、かえって生地を傷つけてしまうこともあります。自宅で洗濯ができないものに関しては、むやみに判断せずにプロの意見を仰ぎましょう。

紫外線&汗対策をして、夏を乗り越えよう!

今回は、夏に気を付けたい紫外線と汗対策についてご紹介しました。夏は、紫外線や汗が気になって、気軽に着物でお出かけできないという人も多いかもしれませんが、今回ご紹介した対策方法を参考に暑い夏を乗り越えてくださいね。

見方を変えれば、夏の着物を着たり、着物に日傘や帽子を合わせられるのは夏ならではの着物の楽しみ方です。季節感を大切にするのも着物の魅力ひとつなので、夏らしい着物の着こなしを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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